金沢の祝い事

金沢の祝い事

五色生菓子

金沢の祝い事に欠かせぬものが五色生菓子です。
特に婚礼用の祝い菓子でもあります。
嫁入りの家財道具より先に運び入れ、嫁ぎ先のご近所に配ります。

五色とは、
天地の恵みになぞらえた日、月、山、海、里を表した生菓子のこと。
大自然の恩恵に感謝を表します。

 

(日)太陽をかたどり円形の餅に紅白の日の出
(月)白い饅頭の月
(山)黄色く米粒を付けてあるのは、いがら餅といって山を象徴
(海)菱形の餅は海面の波
(里)むし羊羹は村里

 

ころころ餅

ころころ餅 出産1ヶ月前の戌の日、妻の実家から嫁ぎ先へ「ころころもち」と呼ばれるお餅が贈られます。
器量の良い子が生まれるようにすべすべした卵形をしています。
数は9,11,13、の奇数とするのが習わしです。
食べるときも、赤ちゃんが火傷しないように、焼いて食べてはいけません。

 

初老の祝い

人生の節目である男性の「四十二の厄」を金沢では「初老の祝い」ともいいます。
氏神に鏡餅(紅白二升鏡餅)・神酒・するめを供えお祓いを受けます。
そして親戚・知己の方々に鏡もちに酒やするめ添えて配ります。
これは厄を分け担いでいただく意を込めるとともにこれを機会に一層の協力援助をお願いする意味があります。
この他に男五五(若冠)祝女三十三祝いがあります。

 

還暦の祝い

六十二才の祝いで陰暦で干支が六十年で一周して元に復すが故に還暦の祝いと去う、当人の子ども達で親の還暦の祝いを行います。
「紅白」又は「赤々」の鏡餅を近しい人に配ります。

 

ひし餅

ひし餅 女の子は三月三日の桃の節句に雛人形を飾ってお祝いします。
女の子が生まれると、紅・白・緑(蓬)のひし餅嫁の実家より婚家先に贈る習わしがあります。
他に金加糖菓子、ひなあられ、しろ酒、なども添えます。

 

かしわ餅・笹ちまき

五月五日の端午の節句は男児のお祝いで、鯉のぼりや鎧兜を飾り、笹ちまき・まきだんご・(小豆やきなこをつけた蓬餅)かしわ餅などで子どもの無事な成長を祈ります。
ちまきは薬効のある笹で団子を巻いた保存食です。

 

氷室万頭

金沢では毎年七月一日に無病息災を祈って氷室万頭を食べる風習が江戸時代から続いています。
冬に氷室に詰めた雪をこの日に江戸まで運び江戸幕府の将軍に献上。
市中では道中の無事を祈り、雪玉に見立てた餅を神様にお供えし、その餅が饅頭に替って始まったようです。

 

1升もち

一升もち 「初誕生」1升の丸餅造り、子供の背におわせて倒す習慣があります。
又、おはぎを造り子供の足にぶっける、習慣もあります。
子供の足が丈夫になるよう。
親の愛情をあらわした行事でもあります。

 

福梅

加賀前田家の家紋「剣梅針」を形取った紅白の最中で、正月の菓子として古くから伝えられています。
毎年、年末(12月頃)から松の内の間に和菓子店などで販売される金沢を代表とする縁起の良い菓子です。

 

お食い初め、(赤飯)

お食べ初め赤飯 誕生から百日目に「男の子120日」「女の子110日」頃「生涯食べ物に不自由しないようにとの願いを込めて、赤ちゃんにご飯を食べさせる真似ごとを「お食い初め」と言います。
ちょうど、離乳食を始める、時期で母乳やミルク以外の物を口にする日を祝う物です。
祝い膳は「一汁三菜」赤飯にハチメや鯛の焼き魚、煮しめ、お汁、「かたい子、賢い子」に育つようにとご飯を付けます。
「百日目の一粒食い」の儀式。

 

 

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